お殿様が愛したうつわ

江戸時代、朝廷や将軍家への献上品を作るためだけに
佐賀鍋島藩が築いた藩窯。これが鍋島焼のはじまりです。
有田焼の高い技術を持った優秀な職人31人が
ここ、大川内山に集められました。
技術や商品の漏洩を防ぐために山の入り口には関所が設けられ、
職人たちが腕を磨き続けたこの地は秘窯の里とも
呼ばれています。
一般には決して出回ることがなかった将軍や大名だけが
使うことができた最高位の焼き物。
鍋島焼は、お殿様が愛したうつわなのです。

鍋島焼の特徴

色鍋島

呉須(藍色)で描いた染付に赤・緑・黄の
三色で上絵付をします。
色絵磁器の最高峰とも称される美しさは
世界中で愛され、精巧を極めた技術は
今日まで伝承されています。

藍鍋島

色絵は使わず、藍一色の染付のみで絵柄を
施し、濃淡のグラデーションだけで繊細な
色付けを表現します。
落ち着きのある美しさが最大の魅力です。

鍋島青磁

大川内山で採取される国内唯一の
希少な天然青磁を使用。
神秘的な美しさと潤いのある優雅な翡翠色が
鍋島青磁の大きな特徴です。